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分析家の独り言 633(神経症:心と身体、運命)


頭痛、胃痛、腰痛、動悸、めまいなど身体症状があると、病院へ行きます。

検査をしても異常なしと言われたとします。

それでも依然として苦痛、症状が消えないとしたら、

これは生理学的、器質の機能低下や不全による病気ではなく、

心が身体に影響を及ぼしたものということになります。

これを神経症といいます。


心に何らかの原因があって、身体に作用します。

精神分析は、子ども時代の満たされない母への欲求を持ち続けている固着が

神経症の一つの原因とみます。

子どもはオールOKされず、母にして欲しかったこと、例えば抱っこやそばに居ること、

一緒に遊ぶこと、欲しいものを買ってもらうことなどの欲求に応えてもらえなったこと、

放っておかれたこと、見捨てられたこと等々が、無意識に残っています。

心は満たされないこれら欲求から離れられずに、そこに留まり続けます。

これを固着といいます。


この固着に偶発的な出来事、体験が加わった時、神経症を発症します。


例えば口唇期固着、口唇期欠損は母との一体感を持てなかったことから、

いつか見捨てられるのではないかという不安を持っています。


その人が、例えば恋愛をしたが、相手に新しい恋人が出来るなどして

ふられた=見捨てられたとします。

すると子ども時代の母に見捨てられるのではないかという不安と、

今恋人に振られ見捨てられた心的外傷が重なり、発症します。


見捨てられ不安を持っていない人が外傷体験に出合っても発症には至りませんが、

見捨てられ不安を持っている人が外傷体験に出合うと発症します。


それなら見捨てられ不安を持っていても、見捨てられる外傷体験となる出来事に出合わなければ発症しないことになります。

しかし、子ども時代に見捨てられ不安を持っているということは、見捨てられるシナリオを持っているため、

無意識に自らすすんで見捨てられる外傷体験を引き寄せてしまいます。

これをフロイトは反復脅迫(苦痛な体験にもかかわらず何度も強迫的に繰り返す)といいました。


それはまるで自らすすんで傷つくかのように、破壊に向かっているかのように、発症するかのように、自分を追い込んでいきます。

これを一般に人はその人の『運命』と言います。

運命とは別名無意識ですから、分析によって無意識を読み取り書き換えれば、

運命は変えられ、現象も変わります。



                                  - インテグレーター養成講座3 病理1- より



                                     インテグレーター(精神分析家) 登張豊実


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